1.はじめに
現在、多くの医学部附属病院や大規模な病院で、
総合病院情報システムが稼働しているが、歯科医
療情報システムに関しては、導入されているとこ
ろは少ない。
しかし、そのシステムの重要性は多くの人が認
めるところであり、将来的に導入を検討している
歯科病院も少なくない。そこで、これからの歯科
医療情報システムの構築を考えるために、現在稼
働している鹿児島大学歯学部附属病院のシステム
を報告する。
2.稼働しているシステム
本院では、コンピュータを利用した病院業務と
して、昭和59年より医事システムが稼働してい
た。平成2年の機器更新の際、電算システムのトー
タル化を目指すことになり平成2年10月より看
護勤務管理システム、平成3年4月より最初のオー
ダリングシステムとして放射線オーダリングシス
テムを導入した。その後、平成3年11月より処
方オーダリングシステム、平成5年4月より外来
予約システム、平成6年5月より入院患者看護管
理システムを順次導入してきた。そして、平成7
年8月より物流システムが稼働している。
3.機器構成
最初は、業務課患者係に数台の端末とプリンター
が設置されていた。平成2年の機器更新の時、オー
ダリングシステムの導入を検討し各診療科外来や
病棟、および中央診療施設にそれぞれ2〜3台ず
つ端末を設置し、合計して端末機38台、プリン
ター32台が導入された。そして、平成7年の機
器更新時には、システムの増加に伴う端末の不足
や、物流システムの導入を考慮し大幅な機器の増
強を行い、端末機87台、プリンター54台、バー
コードスキャナ23台、IDカードリーダ23台
を導入した。ホストコンピュータは、医学部附属
病院と共用している。
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